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LIT FIT

筋膜リリースとストレッチ筋肉を「伸ばす」と「リリース」の違い。【月島パーソナルジム LIT FIT】

更新日:9月17日

今日のテーマは「ストレッチと筋膜リリース」の違いについてです。

この二つはイメージが近いため勘違いしやすいですが全く違うものです。今日はその違いとそれらをどのように使いわければいいかをお伝えしていきます。



図の通り筋肉は三段構造になっていて、筋肉を細かくみていくと筋原繊維という繊維としては一番細い繊維を筋内膜が包んでおり、筋内膜で括られた筋原繊維の束を筋束といい、複数の筋束を筋周膜が包んでおり、筋周膜に括られた筋束の集まりを筋外膜が包んで【筋肉】と呼ばれるものを構成しています。つまり、繊維状の細胞を膜で包んで束にしてまとめたものということです。イメージは「電線の束」です。昔工作にハマったことがある方はイメージしやすいかもしれません笑

◎ストレッチとリリースの違いを理解せよ

次のミッションは、ストレッチとリリースの言葉の定義を理解することです。これはとてもシンプルです。

ストレッチ=筋肉を引き伸ばす

リリース=癒着しているところを動くようにする


ストレッチは思った通りだと思いますのでリリースについて説明していきます。

筋肉は繊維状の細胞を膜で包んで束にしたものだといいました。例えば運動不足のかたの筋肉がどうなっているかというと、負担身体を動かさないので筋繊維は伸びにくくなります。伸びにくくなる理由は複数ありますが、主な原因は「血流が滞る」ことです。座る姿勢を長時間とっている場合、太腿の裏側には体重がかかるため血管は圧迫されています。その上、同じ姿勢を維持するので筋肉の伸び縮みはほとんどありません。筋肉にはポンプとして心臓のサポートをする役割があります。複雑に入り組んだ毛細血管の隅々まで血液を送り出すことは心臓のみの圧力ではできません。力ではできるとしても、その力を発揮した瞬間に動脈が負荷に耐えられず破裂します。そこで心臓から送られた血液を隅々に行き渡らせる手助けをしているのが筋肉です。筋肉の伸び縮みによって筋肉の厚みが増したり減ったりすることで血液を押し流す役割をしているのです。なくなりかけのマヨネーズや歯磨き粉のチューブを割り箸や指で端から押し上げるように絞るのに似ています。運動不足が高血圧につながるのは本来心臓のサポートをしている筋肉があまり動かないために心臓への依存度が増し、心臓が拍出する血液の圧力を強めてしまうからです。身体もチームワークが大切ということです。

話を戻すと、伸びなくなる筋繊維に対してそれを包んでいる膜はどうでしょうか。膜には血管は通っていません。血流が理由で硬くなることはありません。問題は動きが少なくなることで脂肪や老廃物が入り込みやすくなり、膜同士を癒着させてしまうことです。長年本棚にしまっていた本の表紙同士がくっついて離れなくなってしまうような感じです。膜が癒着してしまうと筋繊維に問題がなくても動きとしては伸びなくなります。膜が掴まれているのでうまく動けないのです。サッカー選手が服を引っ張られて動けなくなる感じに似てるでしょうか。ここで登場するのが「筋膜リリース」です。癒着は脂肪などで膜同士が接着されてしまう事によって起こるので、皮膚の上から圧迫刺激を入れてあげることで膜に横移動の負荷がかかり剥がれやすくなるのです。最近は振動するストレッチポールもあるので膜の横滑りをより促進してくれることになります。そして筋肉は三段構造だといいました。もしその癒着が筋内膜のところで起こっている場合はかなり深いところになるのでしっかり圧力をかけないといけなくなります。それが自重をしっかりかけなさいと言われる理由です。筋肉によっては痛すぎて自重なんてかけられないという場合があります。その場合は「痛気持ちいい」くらいを目安に圧をかけてください。

◎筋膜リリースのやり方をマスターせよ

3つ目のミッションはリリースのやり方をマスターすることです。それでは筋膜リリースのやり方です。

①ストレッチポールなどのギアをリリースしたい筋肉に当てます。

②自重をしっかりかけた上でゆっくり筋肉の流れに沿って動かします。

やることはとてもシンプルです。筋膜の癒着が起こりやすいのは圧倒的に大筋群です。特に太腿、背中、お尻、腰はリリースされないと本来の力が発揮できず腰痛、肩こりの原因になりますのでしっかりリリースして問題がない状態をキープしてあげることが大切です。筋肉が真っ直ぐの位置関係で付いていることは稀です。目的の筋肉がどこからどこに向かってついているかを確認してからやってください。

◎ストレッチとリリースのタイミングをマスターせよ

ストレッチとリリースにはそれぞれ適切なタイミングがあります。まずはストレッチ。筋肉は一度に40秒以上伸ばした状態を続けると可動域は広がりますが、筋出力は20%ほど落ちてしまいます。つまり運動前のストレッチは短く、または動きを伴うもの(ダイナミックストレッチ)が適切です。よくわからないなという方は運動前はリリースをしてください。

ストレッチは筋肉のリラクゼーション効果と可動域確保に効果的です。運動後にストレッチを入れることで筋肉痛の治りが早かったり、しっかり鍛えても関節可動域が狭くなるのを防げます。(綺麗な身体のラインは可動域をしっかりとったトレーニングでしか作れません。)

◎まとめ

リリースとストレッチの違いは分かっていただけたでしょうか?大きくまとめると「膜を滑らせるリリース、繊維を伸ばすストレッチ」です。

それぞれに適切なタイミングがありますので、特性を理解した上でご自身の運動に生かしていただければと思います。

何か質問があればコメント欄にお願いいたします! 

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